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楽器知恵袋

ギターのポリ塗装とは?ポリウレタン塗装とポリエステル塗装の違いも解説

ポリ塗装は塗膜が厚く耐久性があるため、エレキギターを中心に幅広く用いられる塗装方法です。

ギターのポリ塗装に関する知識を深めることで、正しい取り扱い方やサウンドの特徴がわかるため、より自分のギターに愛着が湧くでしょう。

この記事ではポリウレタン塗装とポリエステル塗装の特徴や違い、メリットデメリットを解説します。

 

ギターのポリ塗装の種類

ギターのポリ塗装には、ポリウレタン塗装とポリエステル塗装の2種類に分けられます。

どちらも2液を混ぜ合わせて科学的に硬化させる方法を採用しており、耐久性と美観を兼ね備えています。

一方、それぞれの塗装方法は工程や仕上がりが異なり、ギターのサウンドやコストも異なります。

ここではポリウレタン塗装とポリエステル塗装の塗装の違いと、それぞれがギターにどのような影響を与えるかを紹介します。

 

塗装名

ポリエステル塗装

ポリウレタン塗装

塗膜の厚さ

厚め

やや薄め

サウンド

タイトで鳴りが抑えられている

ボディ鳴りがしやすくオープンなサウンド

工程

少ない

やや多め

値段

安め

やや高め

使用されるギターの種類

入門モデルやコストパフォーマンスの高いモデル

ミドルグレードからハイグレードのギター

 

ポリエステル塗装

ポリエステル塗装は硬化が早く、塗膜も厚いため、多くのギターで採用されている塗装方法です。

一般的に「ポリ塗装」とはこのポリエステル塗装を指します。

塗装に必要な工程の数が少なく費用を抑えられるため、コストパフォーマンスの高いギターやエントリーモデルを中心に採用されています。

 

ポリウレタン塗装

ポリウレタン塗装は「ウレタン塗装」とも呼ばれ、ポリエステル塗装と比較して硬化速度が遅いことが特徴です。

また、塗膜の厚さが薄いため、塗膜の厚さも細かく調整できます。

一方、ポリエステル塗装よりも製造工程が増えてコストも高くなりがちです。

そのため、細やかな仕上がりを求めるミドルグレードのギターを中心に採用されています。

 

ギターのポリ塗装のメリット

塗膜の厚いポリ塗装は安価で傷がつきにくく、気温や湿度の変化に強いというメリットがあります。

具体的にはどのようなメリットなのかをそれぞれ見ていきましょう。

 

塗膜が厚く傷がつきにくい

特にポリエステル塗装の厚い塗膜はギターの耐久性を大きく向上させます。

摩擦や汚れに対するこの強さは、ギターの取り扱いに不慣れな初心者でも取り扱いが簡単です。

また、塗装された場所によっては約2mmの厚さがあり、長期間の使用による剥がれの心配が少ないことも特徴です。

 

気温や湿度の変化に強い

ポリ塗装はギターの表面が樹脂で覆われるため、気温や湿度の変化に強いことが特徴です。

特に日本のように気温や湿度の変動が大きな地域は、ポリ塗装のギターのメリットを感じやすいでしょう。

 

塗装の工程が少なく安価に抑えられる

ポリエステル塗装は一度に厚い塗膜を形成できる塗装方法です。

そのため、塗りムラが起きにくく工程が少ないため、塗装にかかるコストを抑えることができます。

また、ポリウレタン塗装もラッカー塗装と比べて塗装工程が少ないため、ギターの価格を低く抑えやすいことが特徴です。

ラッカー塗装では手が出にくい価格帯のギターでも、ポリ塗装であれば高品質ながら手頃な価格手にしやすいでしょう。

 

ギターのポリ塗装のデメリット

ポリ塗装はメリットだけでなく、サウンドや耐衝撃性、経年劣化といったデメリットも存在します。

ポリ塗装の特徴を知るためにも、どのようなデメリットがあるのか確認していきましょう。

 

塗膜が厚くギターが鳴りにくい

ポリエステル塗装は厚い塗膜によってギターの鳴りを妨げる場合があります。

ラッカー塗装のように塗膜が薄いものと比較すると、ボディが共鳴しにくくサウンドに影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

ギター本体の音の響きを最大限に引き出したい場合は、ポリエステルよりも塗膜の薄いポリウレタン塗装やラッカー塗装も検討してみましょう。

 

衝撃が加わると割れる恐れがある

ポリエステル塗装は耐久性に優れているものの、柔軟性に欠けるため衝撃を受けると塗装が割れる可能性があります。

たとえばギターを強くぶつけた場合、割れや剥がれが起こりやすいでしょう。

またポリウレタン塗装もポリエステル塗装ほどではないものの、衝撃による塗装の欠けや割れのリスクは存在します。

一方、ラッカー塗装は塗装が薄い分、柔軟性があって同じような衝撃を受けても塗装の割れが少ない傾向があります。

 

経年劣化や日焼けで黄ばみやすい

ポリウレタン塗装は日光や蛍光灯の影響を受けやすく、時間とともに黄ばみが発生しやすい性質があります。

この黄ばみはホワイトのような明るい色のギターで目立ちやすく、見た目に影響を与えることがあります。

黄ばみを防ぐためには、ギターを直接光にさらさないように注意しましょう。

または黄ばみが目立ちにくい暗めの色を選ぶことも方法です。

ポリ塗装の経年劣化については下記にて紹介しているため、こちらも参考にしてみてください。

ギターのポリ塗装はどう経年劣化する?症状や予防方法を解説

 

ギターのポリ塗装についてよくある質問

最後にギターのポリ塗装に関するよくある質問とその回答を紹介します。

 

ポリ塗装とラッカー塗装の違い・見分け方は?

ポリ塗装とラッカー塗装は使用する塗料の種類や塗装工程が異なります。

ラッカー塗装は塗料を溶剤で薄めて吹き付けるため、塗膜が薄くなりギターの自然な鳴りを促進します。

一方ポリ塗装は塗膜が厚くギターが鳴りにくい分、耐久性が高くコストも抑えられることが特徴です。

ポリ塗装とラッカー塗装を見分ける方法として、溶剤で拭いて塗料が付くか確認することがあげられます。

ただし、溶剤によって表面の塗装が傷むリスクがあります。もし試すのであればキャビティ内部など目立たない場所で実施しましょう。

 

ポリ塗装はいつから使われはじめた?

ポリウレタン塗装は、1970年代に大手ブランドのFenderがギターの塗装に採用し始めたことがきっかけとされています。

それ以前はラッカー塗装が一般的でしたが、より安価で安定性のある特徴が評価され、新しい塗装方法として定着しました。

 

ポリ塗装のギターにレリック加工はできる?

レリック加工は塗膜が薄く自然な経年変化を再現しやすいラッカー塗装に適しています。

そのため、塗膜が厚いポリ塗装はレリック加工に向いておらず加工が困難です。

また、ラッカー塗装のように細かい色落ちやひび割れを自然に再現できないため、不自然な仕上がりになるリスクがあります。

どうしてもポリ塗装でレリック加工をしたいのであれば、塗膜の薄いポリウレタン塗装であれば加工がしやすいでしょう。

 

まとめ

ギターのポリ塗装にはポリウレタン塗装とポリエステル塗装の2種類があります。

いずれもラッカー塗装よりも塗膜が薄くメンテナンスのしやすさが特徴です。

一方、仕上がりや工程、金額が異なる点は覚えておきましょう。

楽器の買取屋さんでは、ギターの塗装の種類と状態を正しく評価して適切な価格で査定を行います。

塗装の種類はギターの価値にも影響するため、売却を検討中の方はぜひプロの査定を利用してみてください。

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